Bose QuietComfort Ultra Earbudsレビュー

aptX Adaptive 対応プレイヤーやスマートフォンをお持ちで、Earbuds IIをお持ちでない方は購入もありかな、と思われました。一方で、iPhoneなどaptX Adaptive 未対応環境の方は値下がりするであろうEarbuds IIでもよろしいかと。

今回も発売日の2023年10月19日に入手できた。早速吉例の開封の儀。

Bose QuietComfort Ultra Earbuds同梱物
USB A-Cケーブルとイヤーチップ、固定リング各2種が同梱されているのはそのまま。少し簡易包装になった?

今回はファームウェアアップデートもなく、Bose Musicからペアリングしてすぐに使用可能となった。イヤーチップと固定リングのフィッティングテストもEarbuds IIと同じであろうから割愛した。続いて、Ultra Earbudsの目玉であろうイマーシブオーディオのデモが始まる。なるほど頭の向きを変えると入ってくる音の方向も変わってくる。楽しいかといえば楽しいけれど、リスニングエクスペリエンスは向上しているのかな?Nice to have感は強い。

さて肝心の音質について。結論から言うと、Earbuds IIに比べるとやや落ち着いた感がある。まず、ノイズキャンセリングレベル0とした際のホワイトノイズが耳に付きづらくなった。音が低くなったというか。低音域は、Bose特有の深みのある響きから、押されるような圧を受ける音に変わったように感じる。中音域もやや引いた感があるが、その分広がりは出たようであった。特徴的なのは高音域で、ややシャリシャリした音がよりマイルドになり、バランスは良くなった。全体として、良いサウンドルームで音楽を聴いている感じ。

次にaptX Adaptiveの効果について。確かに音の円やか味が出るようにも聴きとれるが、間違いなく聞き分けられるかといわれると自信はない。例によってNew Orderの”The Perfect Kiss”(アルバム”The Best of New Order”収載版)をSpotifyとAmazon Music(24 bit, 96 KHz)の2音源で聴き比べると、これは明らかな違いを感じる。しかし、Xperia 10でAmazon Musicの同音源をEarbuds II(AAC: 16 bit, 44.1 KHz)とUltra Earbuds(aptX Adaptive: 24 bit, 48 KHz)で聴き比べると、上記のように「円やか、かな?」となってしまう。とても耳の良い方はどうなのでしょうか。コメントいただければ幸いです。

もう一つ。Xperia 10のaptX Adaptiveは24 bit 48 KHzが上限のようなので、iPadにSennheiser BTD600を刺して24 bit 96 KHzではどのように聴こえるか試した。iPad本体のBluetoothをオフにした上でBose Musicを経由せずに接続するのに気づくまで、少し時間がかかってしまった。それで音質。こちらは低音の深みが増し、一方で中高音域はよりクリアになったように感じられた。これまでに聴いた中で最も好ましいバランスとなっていた。ただし、24 bit 96 KHzの色眼鏡付きということもあろうし、やはり確実に聴き比べられる自信はない。

それで冒頭のコメントに戻る。Earbuds無印からIIに代えたときほどの大きな変化は感じられない。ただし、ポテンシャルは間違いなく上がっていると思われ、正しい環境と耳をお持ちであれば一味も二味も違って聴こえる可能性もある。なにより、イマーシブオーディオは一度は試されるとよいでしょう。面白いですよ。

2件のコメント

  1. Ultra EarbudsをAptX Adaptiveで使用するには、端末側が96kHz/24bitに対応する必要があるよ。この奇妙な仕様はBOSEのみで、Xperia 10の様なミドル端末の48kHz/24bitまで対応だと、AptX Adaptive処か基本のAptXすらも使えない。その上でBOSE側のAptX Adaptive時の最大出力は48kHzまでだけどね、残念な事に。

    1. コメントありがとうございます。ご指摘のとおり、Xperia 10(24 bit / 48 kHz)とSennhiser BTD600(24 bit / 96 kHz)で聴き比べても明らかな違いは感じられませんでした。メーカー非公開なので最大対応サンプリング周波数はわからないものの、私の耳的には残念ながら大差ないといった感じです。

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